
すまいる15号 平成30(2018)10月6日
『不思議だな』『どうしてかな』というつぶやきを大切に!
10月1日、今年のノーベル医学生理学賞が発表され、京都大学の特別教授 本庶 佑(ほんじょ たすく)氏とアメリカテキサスMDアンダーソンがんセンターの教授 ジェームズ アリソン氏が受賞されました。
お二人は、免疫の働きにブレーキをかけるたんぱく質を発見、解明することで新しいタイプの「がん免疫療法」を実現、がん治療に革命をもたらしたという功績が認められての受賞でした。「オプジーボ」と呼ばれる新薬は、2014年に日本で初めて承認され、現在では60ヶ国以上で承認されているということです。
本庶氏は、受賞のインタビューの中で、自分の研究のモットーは「自分は何が知りたいかという好奇心だ」と述べています。30数年以上も前のインタビューでの「命の仕組みを明らかにして、がんや難病、免疫患者のの診断、治療に結びつけい」との言葉のとおり、本庶氏は長年に渡り研究を続け「免疫でがんを治す」というがん治療第4の道を拓いたのです。研究者を志す子どもたちへは「自分の目でものを見る。自分の頭で考える。そして納得するまでやる。そこまで諦めないこと。」をメッセージとして伝えています。
今回の本庶氏の言葉は、自分の知らないことや疑問に思うことを追求し解明しようとする探究心をもつこと、何事も自分の力で前向きに納得できるまで取り組むことの大切さを改めて考える機会となりました。年齢にとらわれず好奇心・探究心をもち続けることを忘れず、子どもたちの「不思議だな」「どうしてかな」という日々のつぶやきや真剣な眼差しにもしっかりと心を寄せていきたいと思いました。 続きを読む…